地域おこし協力隊

まさかお店でお好みを焼いてるなんて

岡 祐二さん(45歳)・真維さん(35歳) 大阪府出身
咲良ちゃん(1歳) 川南町出身

ともに川南で協力隊として活動した岡さん夫妻。2018年12月から町内で『お好み焼きと鉄板焼き ゑべっさん』を夫婦で営んでいます。

お二人とも協力隊だったそうですね。

祐二 協力隊として川南漁協の直売所「通浜」で2年半ほど働いていました。その間に、当時はまだ彼女だった真維が大阪から移住してきたんです。
真維 こっちへは何も考えずにやって来たんですけど仕事を探すうちに、町が飲食店をオープンさせるための協力隊を募集していたのを知ったんです。

お店の立ち上げが任務!?

真維 そうなんです。「お好み焼きをやります」って面接で話をしたら、それで採用されまして。
そこから大阪にとんぼ返りして、お好み焼きの学校に通いました。飲食店で働いた経験なんてまったくなかったですから(笑) そして2018年の12月にお店がオープンしたんです。
祐二 その時、僕はまだ通浜にいて、任務期間が終わったらどこで働こうかという話を二人でしていました。そしたら、計画よりも早く子どもができまして。
真維 で、私の後を引き継いでお好みを焼いてもらうことになったんです。

祐二さんはなぜ協力隊に?

祐二 大阪では20年くらい同じ職種の仕事をしていたんですけど、次第に自分で何かをした方が自分に合っているんじゃないかと感じるようになって。
それで大阪であった移住フェアに参加してみたら、川南のことを知って。その後も縁があって川南町の協力隊に応募することになりました。

祐二さんが川南に行くことになって真維さんはどう思いました?

真維 前から宮崎に行きたいと言っていたので特に驚きはなかったです。
ゆくゆくは私も宮崎に行くことになるのかなというのはあったのですが、ちゃんと定住できるかを見極めるために、とりあえず私は大阪で様子を見ることにしたんです。


協力隊としての活動を通じて感じたことは?

祐二 人間関係が思ったよりはちょっと難しかったですね。当たり前ですけど都会とは違う。よくしてくれる人はものすごくよくしてくれて、そういった人たちに支えられて今がある。
ただ、 地域の人に応援してもらえるような関係を築いていくことが大切ですね。
真維 私は、協力隊になってすぐに妊娠したので、体力的につらい時期が多かったです(笑)

お店がオープンして

真維 お客さんをつくっていくのが難しいですね。来てくれる人は何度も来店してくれるんですけど、都会のように一見さんがふらっと食べに来るようなことがほとんどないので。今は咲良がいるので、そこからのつながりが増えていってますけど。
祐二 一番顧客を持ってますね(笑)

今後の展望を教えてください。

今年に入ってようやく売上が伸びてきたところに新型コロナですからね。役場の人たちが庁舎内で持ち帰りを募ってくれるなど協力してくれたりしたこともあって、今月に入ってなんとか元に戻りつつあるんですが、地域のみなさんに支えて店ができてるんだとつくづく感じました。今のお店が軌道に乗れば町への恩返しができるような、商店街の活性化につながる働きをしていきたいですね。

協力隊を目指す人へのアドバイスはありますか?

移住して定住するのは容易なことではないので、軽い気持ちで受けるのはおすすめできませんが、仕事も前向きに頑張り、休暇には宮崎の自然を満喫して、充実した活動をしてもらいたいと思います。