地域おこし協力隊

自主事業としてさまざまなイベントを企画

野田 あすかさん(29歳) 宮崎県出身

地域おこし協力隊に採用されて1年2カ月が過ぎた野田さん。川南町内に6つある自治公民館でパン教室などのイベントを行い、地域住民との交流を深めています。

なぜ宮崎へ?

野田 じつは私の故郷は宮崎県延岡市なんです。主人とは福岡で結婚したんですけど、「子どもができた時のことを考えたら私の実家が近い方がいいんじゃない」って主人が言ってくれたこともあって、ゆくゆくは宮崎に住むことにしていたんです。

やさしいご主人ですね。でも、それだったら川南町じゃなくて延岡市に住んだ方がよかったのでは?

野田 川南は場所がいいんですよ。まずは、実家のある延岡市と宮崎市のちょうどまん中あたりに位置しているので何かと便利なんです。それと、海が近いところに住みたかったのですが、川南なら海がそばにあるのに標高が高いので、津波の心配をしなくて済みますしね。

協力隊には強い関心があったのですか?

野田 以前、テレビで協力隊の活動を見ておもしろそうだなと思っていた程度です。ちょうどいいタイミングで川南町が協力隊を募集していたので、今後ずっと住むことを考えると、地域のことや人を知れる良い機会と思い、応募したら採用されることになりました。

昨年の4月から協力隊として活動されているそうですね。

野田 はい。役場に席を構えて自治公民館の館長さんのサポートを行っています。イベントを取材して公民館便りをつくったりして。それと自主的にイベントの企画を行っているんですよ。

イベントというとどのような?

今はパン教室ですね。なぜパンかと言うと、今年の2月に「トロンパン」という川南のご当地パンが誕生したのですが、新型コロナウイルスの影響もあってあまり認知されていないんです。そこで、パン教室を開催してトロンパンをつくってもらうことで、まずは町内のみなさんに知ってもらいたいと思いまして。

トロンパンってどんなパンなのですか?

野田 川南町の具材を使ったパンです。豚肉とさららピーマンのつくねやビンチョウマグロのつくねが詰まったピタパンや、町内にあるアリマン乳業さんの牛乳やヨーグルトなどを作ったデニッシュなど全部で5種類あるんですよ。

川南町の新たな名物になるといいですね。ところで協力隊になってよかったことはありますか?

野田 知り合いが増えたことです。普通の会社に勤務していたらここまで地域の人たちとふれあう機会もなかったでしょうからね。

今後の目標を教えてください。

野田 もっと様々な年代の方に公民館を身近に感じてほしいと思っています。そのためにも色々なワークショップを公民館で開催して、若い方も気軽に立ち寄れるような場所になればいいなと考えています。それと、私はベビーマッサージの講習もしているんですけど、ファイナンシャルプランナーとコラボしてお母さん向けのマネーセミナーも予定しています。協力隊を卒業後は、看護師の資格を活かして子どもたちとふれあえるような仕事ができたらと考えています。