夫婦で就農ってどう!?
夫婦二人で就農ってどうなの? 収入が別にあった方が安心なんじゃない? そんな不安を抱いているあなたに、実際に夫婦で研修を受けている3組に話を聞きました。
ストレートにお聞きしますが、夫婦二人で就農することへの 不安はなかったのですか?
和宏さん:当初は僕だけが農業をして、奥さんは保険的な感じで働く計画でした。でも、川南町のパンフレットで知った夫婦二人で就農したときの稼ぎが十分に食べていける額だったんです。町の担当者の方や一期生に聞いても二人での就農を後押しされまして。
栞里さん:一年を通してみると一人で足りる時季もあるし二人じゃないと追い付かない時季もあります。そういったときに融通を利かせられるのが夫婦で農業をする大きなメリットだと思います。
輝洋さん:うちも当初は私だけが農業をしようと考えていたんですが担当者の方から「やるなら夫婦でやった方がいいよ」とアドバイスされました。他の自治体では「どちらかが別の仕事をして保険を掛けておいた方がいいよ」と、逆のことを言われることが多かったのでどうしようか迷ったのですが信じてやってみようと。
理恵さん:子どもが二人いて農業で生計が成り立つのかという不安があったので、私たちも私が研修を受けて、主人は大阪に残って仕事をしつつというやり方を考えていました。ところが、担当者の方に「絶対に夫婦でやった方がいい」と強くおすすめされて、それならばと。
みなさん最初はどちらかで別収入をと考えられていたんですね。町の担当者さんは「夫婦でされた方がいい」と強くおされたということですが、その理由は?
[担当者]家族で生活することを考えると収入面から面積を20aはやった方がいいんです。そうなると一人では手がまわらなくなってしまうんです。子どもがいらっしゃる家庭でも20aあれば大丈夫。だから夫婦での就農を勧めています。
栞里さん:子育てのことを考えても夫婦で農業をしていればどちらかが融通を効かせられます。私たち移住者は面倒を見てくれる親がそばにいるわけではないのでそこはすごく大きいと思います。サラリーマンだとなかなかそうはいきませんから。
川南での生活はいかがですか?
理恵さん:ちょうどいい住み心地です。海がすぐで、山も川もある。買い物も町内でほぼ済ませられますしね。宮崎市内までも車で1時間ほどなので不便はないですよ。
和宏さん:普通に生活していく上ではなんの不便もありません。街灯がもうちょっとあるといいかなくらいで(笑)
栞里さん:川南に来てよかったなと思うことはありますけど逆はありませんよ。
笈田さんご夫妻には子どもがいらっしゃいますが、子どもたちはいかがですか?
理恵さん:まわりの子どもたちがびっくりするくらいフレンドリーでやさしいんです。困っていたら声を掛けてくれたり教えてくれたりしているようで、うちの子も機嫌よく学校に通ってますよ。
休日はどんな風に過ごされているのですか?
香恋さん:みんなで集まって食事をしたり。研修生同士仲がいいんですよ。私以外は筋金入りのサーファーなんですが、サーフィンを教えてもらって一緒に楽しんでいます。
和宏さん:みんな移住者という同じ境遇ですからね。これから就農してもずっと支え合っていきたいです。
夫婦でずっと一緒にいて、同じ仕事をされているわけですが、そのあたりはぶっちゃけいかがですか?
貴之さん:僕はずっと一緒にいられるのがうれしいですね。今まで仕事を一緒にすることがなかったのでとても新鮮です。
佐師・箕浦夫婦:照れてる、照れてる!
理恵さん:(笑)二人で協力し合ってできる安心感がありますね。いてくれるからできるっていうところがあります。
貴之さん:俺もやで!
佐師・箕浦夫婦:(笑)あいかわらずラブラブで!
香恋さん:共通の話題がほとんどなので毎日が濃くて充実しています。なんでもかんでも一緒なので上手く家事も分担できますし、将来についてもお互いに同じ絵をイメージできるので話も盛り上がります。
和宏さん:去年は車が1台しかなかったんですが今年は2台になったことで一人だけの時間が確保されるようになりました(笑) サーフィンに行くときもこれまでは「行くで」だったけど一人でさっと行けるようになった。車は大事です!
最後に今後の目標を教えてください。
輝洋さん:まずは研修でしっかり学んで食べていけるようになること。それと一軒家が欲しいですね。
栞里さん:ピーマンに追われっぱなしにならないよう、ライフワークバランスを保った暮らしをしていきたいと思っています。夫婦で就農すれば自分たちでメリハリをつけられるのでそこはやりやすいと思います。
貴之さん:やっぱり家が欲しいですね。子どもたちに“実家”をつくってあげたいんです。将来、宮崎から出て行ったとしても帰ってこられる場所を。長男は高校になったらピーマンを手伝ってバイトするって言ってくれているんですけどそんないい時間を過ごせる日がくるのが楽しみです。