川南の魅力

さららピーマンのススメ

13軒の農家が所属している川南町のピーマン部会。その中で若手のホープとして奥様の香菜子さんと共にピーマン作りに励む吉玉一敬さんに、さららピーマンについて聞きました。

いつからさららピーマンの生産を?

 実家が昔からピーマンと米を作っているのですが、25歳の時に会社勤めを辞めて実家を手伝うようになりました。それから12年間、さららピーマンを栽培しています。

さららピーマンの現状について教えてください

 私がピーマンを作り始めた当時の収穫量は部会総計で7トン程度だったのですが、現在は11〜12トンとかなり増えています。目標の13トンに向けて部会をあげて取り組んでいるところです。

それだけ需要が増えているんですね

 さららピーマンは主に関東・東北に出荷しているのですが、毎年私たち部会の人間が出向いて勉強会や試食会を行って魅力を発信しているんです。その効果もあって、需要は徐々に伸びています。
 毎回、お客さんからは良い評価をいただくのですが、直接そういった声を聞けるのが、生産者にとって何よりの喜びなんですよ。これからもこの取り組みを続けて、さらに多くの人にさららピーマンのことを知ってもらいたいですね。

ピーマン作りの1年を教えてください

 10月〜翌年の6月までが収穫期間で、夏場に播種と定植を行います。うちの場合は父親が米を作っているので、田植えや稲刈りなどの作業が重なることもあります。

収穫は毎日行うのですか?

 収穫期間中は毎日行いますが、日曜日は休日にしています。作業の開始は朝の9時、終わるのが16時30分なので、一般的な会社員と比べたら時間的なゆとりがあるんですよ。

さららピーマンは通常のピーマンより 単価が高いと聞きました

 ここ5年ほどのキロ単価は高水準で推移しています。おかげで収入が安定しているのでありがたい限りですね。お客様に評価してもらえるよう更なる努力をしていきたいです。

さららピーマンを栽培するのに 大切なことは?

 基本的な部分はみんな同じなのですが、部会の中でもそれぞれのこだわりがあって、そこが面白いところでもあるんですよ。
 私の場合は、いつどれくらい水を飲みたいのか、いつハウス内の空気を入れ替えてほしいのかなど、“ピーマンの気持ち”を察することを大切にしています。

今後のピーマン部会の展望は?

 部会の13軒のうち半数が60〜70代と高齢化が進んでいるので、後継者の確保が課題としてありますね。今後、さらに需要が増えていくことを考えると収量を増やさないといけませんから。
 そのためにも若い方が来てくれるとうれしいです。部会にはみんなでピーマンを盛り上げていこうという機運があるので、やる気さえあれば、みんな指導や相談などどんどんバックアップしていきます。ですので、ぜひ研修制度を利用してもらえたらと思います。